はじめに:美容師が「個人事業主」になるという選択
美容業界では、フリーランス美容師や業務委託サロンが増え、「個人事業主」という働き方を選ぶ美容師が年々増えています。
「もっと自由に働きたい」「収入を増やしたい」「自分のブランドを作りたい」
そんな想いから独立を目指す人も少なくありません。
でも実際は、
「確定申告って難しい?」「社会保険はどうなるの?」「会社員とどう違うの?」と、不安もつきもの。
この記事では、現役で個人事業主として働く美容師の実体験を交えながら、「美容師が個人事業主になるためのすべて」を徹底解説します。
個人事業主とは?美容師にとっての意味を解説

「個人事業主」とは、法人(会社)を設立せずに、個人で事業を営む働き方を指します。税務署に「開業届」を出すことで、正式に個人事業主としての活動がスタートします。
美容師の場合、以下のような働き方が該当します。
- フリーランス美容師として業務委託サロンに所属
- 自宅サロンやレンタルスペースで営業
- アイラッシュやネイルなど複合的にサービスを展開
自由度が高い一方で、経理・税務・保険などの「自己管理」が求められます。
美容師が個人事業主になるメリット5つ
働き方・時間の自由が手に入る
サロンの規則に縛られず、休みも時間も自分で決められるのが最大の魅力。
「子育てと両立したい」「週3で働きたい」など、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。
頑張った分だけ収入が増える
会社員のような固定給ではなく、売上=収入になるため、やればやるほど収入が上がります。
月収100万円以上も現実的。自分のブランディングと集客次第で青天井です。
経費を活用して節税できる
家賃・光熱費・道具代・交通費・広告費など、事業に関わる支出を「経費」として申告できます。
節税効果は非常に大きく、しっかり帳簿をつければ手元に残るお金も増えます。
サロンを持つ夢に近づく
将来的に「自分のお店を持ちたい」と考えている方にとって、個人事業主はその第一歩。
サロン運営の感覚や経営視点を早期から身につけられます。
自分のブランドを作れる
指名される力=自分の価値。
SNSや口コミを通じて、「〇〇さんにお願いしたい」というお客様がつくと、場所に縛られずに仕事ができます。
デメリット・注意点|個人事業主で失敗しないために

社会保険が自己負担になる
会社員時代の「厚生年金・健康保険」はなくなり、「国民年金・国民健康保険」への加入が必要。
支払いは全額自己負担になるため、月に3〜5万円ほどの負担を想定しておきましょう。
収入が安定しないリスク
サロンの集客状況や季節要因、体調などで収入が大きく変動します。
特に独立初期は「売上ゼロ」の月もありえるため、生活費の備えが必要です。
確定申告などの事務作業が発生
1年に1回の確定申告をはじめ、帳簿管理や領収書の整理など、事務作業が意外と多いです。
特に青色申告(最大65万円控除)を目指すなら、記帳ソフトの導入がほぼ必須です。
孤独・自己責任との戦い
すべて自分次第なので、モチベーション維持が難しくなることも。
「相談できる人がいない」「全部自分でやるのが辛い」と感じることも少なくありません。
【実体験】個人事業主になったリアルと成功のカギ

私は実際に、美容師から個人事業主として独立し、今では2店舗のサロンを運営しています。
最初はわからないことだらけ。開業届の出し方すら検索して調べるところからのスタートでした。
確定申告は会計ソフトを使って乗り切り、保険の見直しや税金対策を学びながら、一つひとつクリアしていきました。
個人事業主として成功するために大切だったのは、以下の3つです。
- SNSとミニモなどでの【集客力】
- 経費管理と節税を意識した【お金の知識】
- 信頼できる【仲間づくりと顧客との関係性】
とくに「自分ブランド」の構築は売上に直結します。技術が上手でも、それを必要としてくれる人に届かなければ意味がない。
日々の積み重ねが、自由と収入アップにつながります。
開業届・青色申告・確定申告の流れ【かんたんガイド】
開業届の出し方(無料・即日OK)
- 税務署に「個人事業の開業届」を提出(郵送も可)
- 屋号を決める(任意だがあったほうが便利)
- 提出は事業開始後1ヶ月以内がベスト
青色申告承認申請書も同時に出す
- 65万円の控除が受けられる「青色申告」は個人事業主の強い味方
- 開業届と一緒に提出すればOK
確定申告(毎年2〜3月)
- 会計ソフト(freeeやマネーフォワードなど)を使えば記帳も簡単
- 所得税・住民税・消費税(売上1000万円以上で対象)を計算
※帳簿の保存期間や領収書の管理も忘れずに。
よくある質問(Q&A)

Q. 売上が安定するまでどれくらい?
A. 平均して3ヶ月〜半年ほど。SNS運用や既存顧客の引き継ぎがうまくいけば、早期黒字化も可能です。
Q. 青色申告は難しい?
A. 最初は戸惑いますが、会計ソフトを導入すれば簡単にできます。
慣れてきたら節税効果も大きく、メリットしかありません。
Q. 融資や補助金は受けられる?
A. 日本政策金融公庫の創業融資や、自治体の補助金制度を活用する美容師も増えています。
資金計画を立てることで、無理なく独立が実現できます。
まとめ:美容師が個人事業主で成功するには「仕組み」と「習慣」がカギ
個人事業主は、「自由と収入アップ」のチャンスがある反面、すべてが自己責任です。
でも、しっかり準備して行動すれば、たった1年で売上100万円超えも十分可能。
仕組み(集客・顧客管理)と習慣(発信・記帳)を整えることで、成功にグッと近づけます。
まずは開業届を出すところから、あなたの「自分ブランド」を作っていきましょう!
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